数日前にご紹介した、被災地からサンディエゴにホームステイにやってきた高校生の男の子が、さらなる感想文を送ってくれました。
SDJEN(サンディエゴ日系緊急ネットワーク)とその活動をサポートしてくれた人への感謝の思いを綴っています。
高校2年生が、初めてアメリカに来て、毎日見知らぬ人たちに出会い、新しい文化、言葉、生活習慣に触れ、さぞかしカルチャーショックもあったでしょうに、きちんと受け入れ側の人たちの思いも理解し、被災地の代表として自分の意見もきちんと言えることに驚きました。
自分のアメリカでの経験のみならず、受け入れ側のSDJENの存在価値まで分析してくれているのもすごいことです。他人の真心をしっかり受け止める熱いハートを持ち、きちんと自分の考えをまとめ、伝えるコミュニケーション能力を持つ高校生がいる日本にはまだまだ望みがあるとうれしくなりました。
私の日本にいるお友達や、東海岸でサンディ台風の被害に遭ったお友達もこのホームステイプログラムに寄付してくれました。彼女たちのまごころも、今回渡米した子供たちに通じたことでしょう。
参加した子供たちが、今回のプログラムを経験したことを、地元のみんなにもシェアしてくれると期待しています。
まず、2週間本当にありがとうございました。
僕は、実際にSDJENのメンバーと交流してみて、たくさんの話を聞いて、SDJENは本当に素晴らしいグループだと感じました。
みんなができるだけ話し合いに参加しようとして、その話し合いの中で復興の支援のために何をするべきなのかを真剣に一人ひとりが意志を持って話し合い、何をするか決めたら、その目的のためにみんなでお金を集めたり、一生懸命に行動する。これは、簡単に出来る事では絶対にないと考えています。
一人ひとりがあれだけ意志をもって復興を支援したいと思い団結し、被災地からあれだけ離れているサンディエゴから一生懸命に被災地を応援してくれている。このことは、僕にとってはそれだけで復興を支えていこうと思う理由になりました。これからも、復興に向けてたくさんの壁にぶつかるんだと思います。そんな時このプログラムは、僕を支えてくれるだけでなく、僕がこのプログラムで得た経験を伝えた人たちにとっても大きな支えになるほどの素晴らしいものです。
また、僕はサンディエゴで、心のケアこそがこれからの復興に不可欠だと伝えました。二年近い時間が経った中で、大切な人を失ってしまった人、住み慣れた家や町がなくなって、未だにがれきが山積みになっている現状を受け入れられない人は、まだまだたくさんいます。どれだけ十分な食べ物が届いて、町の施設が形だけ元通りになったとしても、被災した人たちが前を向いて生きていく事ができなければ、それは復興と呼ぶことはできないのではないでしょうか。支援物資を届けてくれる人たちも、ボランティアで来てくれる人たちも、このことを忘れないで欲しいと僕は思っています。
僕がサンディエゴに行ったとき、これだけ離れた地からどんな支援ができるのだろう?と悩んでいる人達にたくさん会いました。僕は、遠く離れているサンディエゴだからこそ出来る事があるのだと思います。「これだけ遠いサンディエゴから、これだけの人が本当に心配して、皆が被災地を支えようとしている。それは、時間が経った今でも変わらないし、これからもずっと支えていきたい。」この気持ちを被災した人達に伝えれば、それは大きな心が前に進むきっかけになってくれるし、SDJENしかできない事じゃないかと思います。なぜなら、これを伝え続けるには、「人間の力」が必要だからです。お金の力なんかでは絶対に無理です。僕は、SDJENにはそれができる力があると感じたので、これからもそのための支援を続けていってほしいと願っています。
最後に、SDJENは本当に素晴らしいグループです。このグループの存在と活動内容を知るだけでも、被災者の心は前を向けると思います。でも、僕はこのホームステイプログラムに応募するまで、SDJENというグループを全く知りませんでした。せっかくあれだけ被災地のために活動してるのだから、僕はこのグループの事をもっとたくさんの被災した人達に知ってもらいたいし、そのために、たくさんの事を被災地で伝えていきたいと思っています。なので、SDJENの皆さんにも、被災地に自分たちの活動をもっと広めていってほしいと思います。
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