2013年1月31日

サンディエゴでのホームステイプログラムを終えて



SDJEN主催の「被災地中高生ホームステイプログラム」に参加した高校生の男の子からの感想文です。たくさんの出会いの中で、多くの学びがあり、将来の展望につながったようで、本当にうれしいです。


僕はこの冬、サンディエゴでたくさんの経験をさせてもらいました。

サンディエゴで、SDJENのメンバーと直接交流する中で、SDJENのメンバーは、ただ、今自分がサンディエゴにいるからSDJENに入ったというのではなく、メンバーの一人ひとりが被災地のために自分が出来ることを少しでもやろうという気持ちを持って活動していると強く感じました。

そうやって強い意志を持って活動している人と話していろんな考え方を聞けたのは自分にとって大きな財産だし、それによって自分の世界観を広げ、自分自身大きく成長できました。 また、プログラムを通して、物事をしっかり考えるようになったし、たくさんの人に自分の考えを伝える事ができたのは大きな自信になりました。

また、僕のホストファミリーは、ほとんど日本語が話せませんでした。僕も、英語はあまり得意ではなく、ホストファミリーに会うまではしっかりコミュニケーションを取れるか少し不安でしたが、ホストファミリーはとても親切で、一生懸命にコミュニケーションを取ろうとしてくれたので、とても助かりました。たくさんジョークを言って笑わせてくれたし、たくさんのアメリカの文化を教えてくれました。あの家族と2週間も一緒に過ごせて、一緒に歌ったり、教会に行ったり、ハイキングに行って山の頂上からきれいな景色を見たことは僕の一生の宝物になるでしょう。最後に、ホストファザーが、「You are a part of my family.」と言ってくれた事がとても心に残りました。

最後にこのプログラムは本当に素晴らしいものだと思っています。何よりもまず僕自身にとってすごく大きな経験だし、僕が日本に帰ってきてからこのプログラムの事を話した時の周りの人達の笑顔や、僕らがこれからも被災地の現状を発信していく事は、必ず復興の助けになってくれるでしょう。僕はこれからも、あんなに遠く離れたサンディエゴの地からあれだけの人が被災地を心配してくれている事を忘れないし、周りの人に伝えていきたいと考えています。このプログラムを通して得た経験や出会えた人のすべてに感謝しています。どうもありがとうございました。

2013年1月30日

ギャレットのお母さん (2)


 ホープは、先生であると同時に母親でもあるので、学生たちの安全と健康のこともいつも気にしています。

 私の知り合いの先生から伺ったセミホームレス学生の話をした時も、「うちの学生も、それに近い生活を送っていることが多いかもね。」と言っていました。家族自体が崩壊して、帰る家がないケースもあるそうです。

 カフェテリアは高すぎるので、ファーストフードの99セントメニューでしのいでいる学生なんていくらでもいるそうです。高カフェインエネルギードリンクで目を覚まし、ジャンクでお腹を満たしているのは、恐ろしいです。

 現役の学生、元学生の話を聞いていると、大学内でのドラッグの話も色々耳に入ってくるそうです。楽しくパーティーをするためのドラッグだけではなく、睡眠を削ってまで仕上げなければならないプロジェクトを乗り切るため、耐え切れないストレスに打ち勝つためなど、様々な理由で誘惑が待っています。

 結局は、学生自身がそれまでにどれだけ判断力をつけているかにかかっているのですが、周りの雰囲気、圧力(ピアープレッシャー)もあるので、環境をよく見極めなければなりません。

 自分ではドラッグはしないことに決めていても、寮の中で吸っている人がいれば、空調システムで部屋に入ってくることもあるし、隣室に常習する学生が住んでいれば、もっと濃度の高い形で自分の健康にも害を及ぼします。

 最近、大学に通うお子さんを持つお母様たちとランチを一緒にする機会があったのですが、やはり寮のドラッグの問題でトラブルがあることを話されていました。運が良ければ、「ドラッグを使用してはいけない寮」に入れますが、そうでない場合は、自分では防ぎようのない被害に遭うこともあるでしょう。

 ホープも私も、ドラッグの問題には、いつも心を痛めています。幸いギャレットの通う大学は、先生、上級生の面倒見もよく、日々の生活がとても充実しており、ドラッグを推奨する雰囲気がないので、少し安心です。ギャレット自身、「ドラッグ、アルコールの力を借りて楽しく大学生活を送りたいようなタイプの学生はこの大学を選ばないだろう。ドラッグで目を覚まさなければ終わらないプロジェクトもここにはないよ。」と言っています。

 そのほかにも、病気、怪我をした時、大学の医療機関が迅速に対応してくれるか、寝込んでしまった時、誰が食事を運んでくれるか、車を持たずに生活している場合、誰が処方薬をピックアップしてくれるか、など色々心配はつきません。

 



  



2013年1月28日

ギャレットのお母さん (1)


 ギャレットのお母さんのホープとは、もう12年もつきあっています。彼女は、息子が通っていた小学校のコンピューターの先生でした。

 その小学校では、毎日1時間コンピューターの時間があり、ホープ先生の楽しい授業のお陰で、生徒全員が卒業するまでに、パワーポイントでプレゼン資料を作ったり、映画を製作、簡単なプログラミングができるようになっていました。

 ホープは、シングルマザーのお母さんから育てられたので、子供の頃から「コンスタントに働きたい。」とずっと考えていたそうです。4人兄弟で、収入の低かったことが幸いして、兄弟全員がニーズベースのスカラシップで、有名私立大学を卒業することができました。

 結婚して子供ができるまでは、ハイテク企業でバリバリ働き、ギャレットが小さい頃は在宅でコンサルタントとして子供との生活を優先させました。子供が就学する時期になると通勤と子供の送り迎えを一緒にできるように、息子が入学する予定の小学校にコンピュータークラスのカリキュラムを売り込み、教師としてフルタイムで働くようになりました。

 「通勤と子供の送り迎えを一緒にできる」「夏休みを子供とゆっくり過ごせる」「子供の月謝が教職員割引で安くなる」という3大特典が魅力的だったせいか、ホープの他にも、自分の子供を同じ小学校に通わせる先生がたくさんいました。

 息子が小学校を卒業するやいなや、大学のコンピュータークラスでパートの先生のポジションを得、コンサルタントとしての仕事にも戻りました。大学の先生のカンファレンスには、熱心に出席し、コンピューターサイエンスを学びたい息子のために、情報収集を重ねてきました。

 実際に仕事をする中で、インターンシップの様子、大学卒業後の進路のインサイダー情報を聞く機会があり、私にもよくシェアしてくれました。

 「私や兄弟はニーズベースの奨学金のお陰で高い私学に通えたけれど、ギャレットにはとても通わせてやれない。年間5万ドルなんて、絶対に無理。」と早くから宣言し、それ以外の方法を探していました。

 「大学を卒業してから、子供が返済に苦しまない額」「親の老後プランに食い込まない学費」「教授の質の高いところ」「アカデミックな面だけでなく、人格形成にも力を入れている大学」というテーマで、よく彼女のお宅にお邪魔しては、大学について情報交換をしていました。中学、高校とずっとカープールで1日2回顔を合わすので、年中おしゃべりをしていました。

 人をもてなすのが大好きで、「料理は嫌いだけど、買って並べるのが得意なの。」とよくご飯をご馳走してくれました。仕事も、家庭も、友達づきあいも無理のない程度、楽しめる度合いを自分でよくわかっていて、本当に頭の良い、素敵な女性です。

 彼女から聞く大学の様子、評判は、教える側、卒業して現在仕事についている人たちからの情報なので、違った切り口です。

 

 

 

 

 

 

2013年1月26日

金魚のフン




 息子が、最初のプレジデンシャルスカラシップ(PS)のインタヴューから帰ってきました。

 空港には、小学校の時からずっと一緒だった1級上の先輩のギャレットが友達の車に乗せてもらって、迎えにきてくれていたそうです。
 
 その晩は、ギャレットの寮に泊めてもらいました。本来PS選考会には親も一緒にくるので、大学側からは、ホテルのリストを渡されて、そこに泊まることになっています。私は、去年1日プログラムに参加したので、今回は息子のみが参加しました。

 ギャレットと友達が、次の日のインタヴューの予行演習を手伝ってくれたり、カフェテリアでほかの学生に紹介してくれて、大学の様子がもっとよく見えてきたそうです。ギャレットは、昔から、日本のお菓子が大好きだったので、息子は大きな箱に色々詰めてお土産として持って行き、みんなで大騒ぎして食べたそうです。

 この大学は、あまり一般にはあまり知名度が高くないのですが、息子の通う高校ではとても人気が高いです。先生の面倒見がよいこと、就職率が高いこと、大学院進学実績がよいこと、公認会計士といった国家試験の合格率が高いことなどで知られています。

 私が気に入ったのは、学生一人一人の表情がいきいきしていて、幸せそうなことです。息子は、この大学のメディアビルディングの施設が立派で、わくわくするそうです。電話会社のAT&Tの寄付によって建てられました。

 ギャレットは、大学生活を満喫しているそうです。PSは獲得できなかったものの、かなりの額のメリットスカラシップのお蔭で、年間支払う額は、わずか1万5千ドルだそうです。UCもCal Polyにも合格しましたが、結局この大学がすっかり気に入って決めました。ギャレットのお母さんホープは、大学でコンピューターサイエンスを教えているので、同僚からの評判も聞いて、細かく比較検討していました。ギャレットがオナーズスクールに入り、素晴らしい教授に出会え、大学でアシスタントとして働いていることを、とても誇りに思っています。来年はオックスフォードに留学するので、そのことも、家族で楽しみにしているそうです。
 
 息子も、この大学がとても気に入って、入学してもいいと思っています。 唯一の欠点は、ギャレットと小学校から一緒で、(中学から高校の5年間は毎日カープールをした)お互い新聞部の編集長、GPA,ACT,SATのスコアもほとんど同じで、まるで、金魚のフンのようについて回っているように感じることだそうです。大学でも、専攻がいっしょなので、ほぼ毎日一緒に過ごします。15年間も一緒なんていうのは、まるで、自分自身の意思がないように感じてしまうのだそうです。

 カウンセラーの先生に尋ねると、「つまり、それくらいしか、その大学の悪いところはないということですね。とても気に入っているということでしょう。」と分析してくださいました。要するに、そういうことです。

 とりあえず、この大学は息子もギャレットもスーパーハッピーになれそうなところです。


2013年1月24日

グローバル企業の危険性と若者の内向き志向


 アルジェリアで人質になり犠牲になられた方とご家族の方のことを考えると、胸が痛み、つらくなります。ご冥福をお祈りするばかりです。

 日本のニュースを読むと、人質になった方のご家族は「無事に脱出」「殺害」という全く違う情報に振り回されて、苦しみが何倍にもなっていたようです。

 我が家も、夫が電力開発の国際部にいたので、いつこのような状況になってもおかしくない状況でした。世界開発銀行,民間の投資銀行で資金調達、海外の企業に電力開発を依頼してインフラ整備するような国は、やはり危険も多く、そのプロジェクトにかかわる人間は、いつも命を懸けて出張していました。

1.出張前に黄熱病、コレラといった普段耳にすることもない病気の予防接種をし

2.現地で怪我をしたり、病気になっても、衛生状態が信頼できない医療器具を使わないよう、注射器、メス、はさみといった基本キットを持ち歩き

3.高額の誘拐保険に入り、いざ誘拐されたら相手と交渉してくれるプロを雇う。(テロリスト、地域紛争、などそれぞれの専門分野が違います。国によっては、誘拐は立派なビジネスとして確立されており、紳士的な取引がスピーディーに行われるそうです。)

というものものしさでした。社員を危険にさらし、莫大な経費をかけてプロジェクトを完成させても、費用を回収できないリスクが高すぎるので、ここ数年は、海外でのプロジェクトを見直すようになっています。

世の中全体がグローバル社会にシフトしていくのは避けらないにしても、安全確保という面できちんと考えなければなりません。

我が家の息子は、幼い頃から、決死の覚悟で父親が出張するのを見て育ったので、すっかり臆病になり、大学のスタディーアブロードも安全といわれている国のみに行きたいそうです。危ないこと、不潔なことに対して、必要以上に恐れを持ってしまい、残念です。親の世代があこがれた、ヨーロッパへバックパック貧乏旅行など、息子にとっては、とんでもないようです。友達の間でも、「卒業旅行をしよう」などという話は一切出ないそうです。

ヨーロッパなら、ホテルに泊まり、途上国にボランティアに行くなら、先生や親と一緒にきちんとオーガナイズされた状態で、しかも受け入れ態勢がきちんとしていることがわかってから行くのが筋なのだそうです。今の子供は、よその国に土足で踏み込むような無礼なこともしないでしょう。アドベンチャーはないけれど、文化摩擦を起こすこともなさそうです。

日本の若者が内向き思考になっているというのも、やはり安全志向からなのでしょうか?若者が、自分の身の安全を考えるあまりに、他者を排除したり、異なったものに対してネガティブに感じたりすることにならなければいいと、心配です。




2013年1月22日

真剣度アピール


 アーリーアクション(EA)で受験した大学から、プレジデンシャル スカラシップ(PS) のご案内をいくつかいただきました。

 学費無料になるほか(大学により全額免除、半額、2万ドル値引きなど色々あります)、運がよければ寮費、食費も無料というところもあります。立派な寮、カリキュラムも一般の学生とは違う特別プログラムだということです。海外プログラムも無料、毎年のノーベル受賞者をゲストを招いてのセミナー、等、色々な面で待遇が違います。

 レギュラーデシジョン(RD)でアプライした大学より、EAで受けた大学の難易度は低そうに見えますが、PSで入学してくる学生は、金銭的なことや特別待遇に惹かれてあえて難関校を蹴ってくるので、レベルが高いです。ですから、お誘いをいただいていても、息子がPSをもらえるとは限りません。

 しかも、他にも色々超えなければならないハードルがいくつもあります。

● 朝から夕方までのプログラムなので、その前後1日づつ移動日に費やし、2~3日学校を欠席しなければなりません。

● 飛行機代は出ないので、自腹で500~800ドルくらいの費用を払います。しかも、空港からの送迎がないところも多いので、結局親がレンタカーを運転することになり、親の航空運賃、ホテル代まで払わなければなりません。PS選考会に親のためのガイダンスセミナーなどもあり、チェックが入りそうです。(さすがに親のインタヴューはない)

ここまでの犠牲を払うと「滑り止めで受けてるのではなく、自分はこの大学にPSでぜひ入学したいのです。」という真剣度の高さをアピールできます。

息子にとっての最初のPS選考会は1月下旬にあります。それから、2月、3月と、しばらく続きます。

その間に、RDでアプライした大学にも訪問し、体験入寮や授業に出席するので、冬から春にかけて違った意味で忙しくなります。

飛行機の中で感染することも多いので、息子は先週、予防接種も受けました。アプリケーションの時も、色々と面倒なことがありましたが、これから数ヶ月はスケジュール調整が大変そうです。

2013年1月21日

早く原因解明をしてください!

せっかく歓迎モードだったのに、今はこの看板をみると
がっかりしてしまいます。

 先月から就航したばかりの成田~サンディエゴ線がドリームライナーの不具合で、先週から運行停止になってしまいました。

 他の路線では、機種を変えて運行しているそうですが、サンディエゴ空港は、ボーイング787限定で許可が下りているので、無理なようです。サンディエゴ空港の滑走路がもう少し長ければよかったとにと残念です。市街地に近く、海が控えているので、無理なのでしょう。

 予定では、3月から毎日運行の予定だったのに、今後のめどは全く立っていないそうです。なんだか、日本が急に遠く感じられるようになりました。早く、原因を究明して、安全に飛べるようになってほしいです。


2013年1月20日

対話を続けてほしい

三景園



 先週の「校長先生、教頭先生と和菓子を食べる会」が終わって、みなさんからお礼のメールをいただきました。

 「初めて、お二人の素顔に触れることができて、よかった。」「教頭先生の教育に対するパッションを感じて、希望を持てた。」「もっと色々なお話が聞きたかった。」「今後も継続して、先生との接点を持ちたい。」など大変ポジティブな意見でした。

 現地校では、「校長先生との茶話会」が定期的に行われ、意見交換の場がありますが、補習校ではほとんどありません。

 補習校ほど構成要因にばらつきのある教育施設は、世界中どこを探してもないでしょう。生徒は、「永住」、「帰国」、「未定」、「数年で帰国のつもりが、知らない間に永住になってしまっていた」」などアメリカに在住する理由も様々です。

 もちろん、子供たちの日本語レベルも様々です。親が学校に期待するレベルも、「日本で受験(中学、高校)を控えているので、本国の子供と遜色ないレベルをキープしたい。日本の学校で浮かないように、なるべく思考もマナーも日本そのままで指導してほしい。」「日本の大学の帰国枠で受験なので、SAT等のアメリカでの学力をメインに選抜される方法なので、現地校の勉強を大切にしたい。」「日本の理系の大学を受験する予定なので、理数科目を日本語でマスターしなければならない。海外生活が高く評価される帰国枠とは違う選考方法なので、厳しい。」「日本人としてのアイデンティティ保持として、補習校を考えている。」と達成目標が全く違います。

 指導される先生方も、日本で生まれ育った子供に5日かけて教える内容を、海外育ちの子供に対して1日で教えるという難題を負わされ、大変です。

 この問題は、みなと学園だけではなく、世界中の補習校、全日制日本人学校が抱える共通の悩みのようです。

 2011年に開催された事務長会議の議事録でも、各地で抱える問題が浮かび上がっています。

 海外に育つ子供は、グローバル社会の中で、日本の将来を担う大切な人材として活躍してくれるはずです。この子供たちが、素晴らしい学びの機会を得られる場としての補習校、日本人学校がよりよいものになるよう、これからも先生方、親も対話を続けていきたいと願っています。



2013年1月17日

和菓子を食べる会

バルボア公園内の日本庭園 三景園

 今週は、校長先生と、教頭先生をお迎えして、みんなで和菓子を食べました。

 母親側は、自己紹介、子供の様子、みなと学園への思いをシェアしました。先生からは、日本での生活、ご家族のこと、なぜ海外の学校へ応募されたか、ご自分の青春時代、教育への熱い思い、補習校の印象、などを伺いました。

 これまで、担任以外の先生方とはお話する機会がなかったので、今回校長先生、教頭先生の横顔にふれることができ、素晴らしい意見交換の場となりました。

 今は、マネージメントのお仕事が多く、現場で活躍されることが少ないのですが、日本での数十年の教育者としての実績があるので、今後親に対して「家庭で子供を指導するアイディア」をガイダンスしてくださいとお願いしました。

 今上がっているテーマは、「ノートの取り方」「数学の概念(特に割り算)をホームメイドの教具を使って家庭で教える方法」です。現場の経験を生かした、「作文の構成、内容の膨らませ方を家庭で教えるために」「計算力の強化のしかた」などということも教えていただけるとうれしいです。

 もっと早くに、和菓子の会をすればよかったと、後悔しています。

2013年1月16日

今、手にしている幸せを当たり前と考えないように




 希恵さんが教えてくれた言葉、「自分の足で歩けること、自分で歯を磨けることといったみなさんが普段当たり前にやれていることが、私にとっては素晴らしいことに思えるものです。それらの素晴らしいことも、何かの拍子で、あっという間に失くしてしまう可能性もあります。どうか、当たり前と考えずに、感謝してくださいね。」というメッセージがそのまま映画になったような作品です。

 「impossible」というタイトルです。2004年、タイのリゾートでくつろいでいた時に、突然大津波に襲われた家族の実話です。

 映画を見ながら、「東日本大震災の時には、寒い時期だったので、もっと辛く、苦しかったに違いない」、「なぜ、東南アジアでのこの経験がまったく生かせなくて、同じ惨事を日本で繰り返したのだろう」、と色々な思いがよぎりました。



 奇跡的に大怪我をしたお母さんと再会できた反抗期の長男の成長振りが素晴らしかったです。自分と母親がなんとか無事に逃げるのが精一杯だった時に、瓦礫の下に埋もれていた幼い子供を救出し、3人一緒に安全な場所に逃げようと手助けします。

  出血がひどく、目の前に瀕死で横たわっているお母さんから、「周りを見渡してごらん。みんな、すごく困っているでしょ。あなたになにか手伝えることがあったら、手伝ってあげて。あなたは、そういうことが得意なはずよ。」と言われ、離れ離れになった多くの家族を何とか再会させようと健闘します。

 別の場面では、電池が切れそうになった携帯電話を他人のために貸す人も出てきます。家族と生き別れになって困っている人に付き添い、避難所を回り家族の安否の確認を手伝います。

 東日本大震災の時もそうでしたが、極限状態になっても人への思いやり、優しさを忘れない人たちがいらっしゃいます。普段は、立派そうに振舞えても、非常時になるとなりふり構わず、自分勝手になってしまう人が多い中で、周囲のことを配慮できる人は、本当に素晴らしいなあと心を打ちます。 

 今自分が当たり前のように持っているもの、「家族」「健康」「快適で安全な生活」などすべての物が、実は脆くていとも簡単に奪い取られる可能性もあるということを改めて考えさせられました。人生の中で、何が一番大切か、プライオリティーをきちんとつけていかなければならないと、反省しました。






 


2013年1月15日

希依さんのお母様からのメール



 昨日、希依さんのお母様からお礼のメールをいただきました。土曜日に皆さんに寄付していただいた寄付金を早速、昨日のリハビリ費用に使ってくださったそうです。

 保険の利かないプログラムなので、週に数回通い続けることは、本当に負担が重いです。これからも、チャンスがあれば彼女のリハビリをサポートしていきたいと思います。

 希依さんは、セミナーの時、最初は緊張していたそうですが、終わってみると、とてもさわやかな、達成感を味わったそうです。出席者のみなさんが、本当に真剣に聞いてくれて、嬉しかったそうです。

 お話を伺う立場の私たちも、魂を揺さぶられる体験をしました。人間って、こんなに素晴らしい可能性に満ちているということを、学びました。

 大学受験を控える高校生と親にとって、とてもありがたい具体的なアドバイスもありました。

 ● 高校の先生に推薦状をお願いする際に気をつけなければならないこと。

 ● UC受験、特別枠、奨学金

 ● 大学でクラスを選択する際に気をつけなければならないこと
 
 ● メディカルスクールを目指す学生の日々の生活ぶり

 ● 各メディカルスクール入学の選考基準

 ● 課外活動、リーダーシッププログラム

 ● 寮での生活、友達づきあい、

 ● 家から出て1年目の大変さ、乗り越え方、

などなど、情報満載でした。


近いうち、又講師として来ていただきたいと思います。

 

2013年1月13日

涙が止まらない


 昨日は、藤井希依さんからお話を伺いました。彼女のこれまでの歩み、大学生活、将来のプランなどをシェアしてくれました。彼女一人が頑張っただけではなく、ご両親、お兄さんの前向きな姿勢、惜しみない愛情、友人、コミュニティー、医療スタッフ、学校の先生がたの彼女へのリスペクト、熱い思いが1つになり、希依さんは、大きく成長し、目覚しく機能も回復しています。

 希依さんが、事故にあった時、お医者さんは、「再び歩けるようになる可能性は5%以下です。」とおっしゃったそうです。「本当は、お医者さんの目から見ると、ほぼ0%に近かったそうですが、その時、そこまで宣告するのは酷だということで、5%という数字を使ったのでしょう。」とお母様は解説しておられます。

 しかし、藤井ファミリーは、その時から「5%も回復できるチャンスがある。」と望みを持ち、一丸となって頑張ってきました。

 そして、高校卒業の日には、本当に自分の足で歩くことができました。


 その時の模様がローカルニュースでも放映されました。
http://www.10news.com/news/local-teen-injured-in-crash-walks-at-graduation


今では、さらに回復し、一人の介助で歩けるようになりました。


希依さんから、3つのアドバイスをいただきました。

① いつもポジティブでいること!
生きていると、日々の生活の中で、辛いこと、うまくいかないことがたくさんあります。でも、そこで落ち込むのではなくて、1ついやなことがあれば、10個良いことを考えましょう。

② 決してあきらめないこと!
私も5%の可能性しかないかもしれない中で、いつか歩こうと頑張って、なんとか歩けるようになりました。
 
③ 今持っているものを、当たり前と考えないないこと!
人生何が起こるかわかりません。一瞬にして持っているものを失うこともあります。自分の足で歩けること、自分で歯を磨くことができるといった、みなさんにとっては当たり前のことでも、私にとっては、本当にすばらしいことに思えます。どうか、今当然のようにできることを、当たり前と思わずに、感謝してください。


希依さんのお話を聞いていると、涙が止まりませんでした。彼女なら、きっと素晴らしいお医者さんになれると信じています。そして、多くの人たちを励まし続けることでしょう。又近い将来、私たちのために、アップデートを話しにきてください。

参加者の皆さんから、希依さんのリハビリ費用のためにご寄付いただきました。本当にありがとうございます。

2013年1月10日

希依さんとランチ






数日前に、希依さんとお母様とランチをご一緒させていただきました。

 2日前に、日本から帰ってきたばかりだというのに、とてもお元気そうで、成人式の美しい振袖姿の写真を見せてくださいました。聡明なだけでなく、素直で暖かい笑顔のお嬢さんで、お母様から譲られた振袖を着て、本当に幸せそうで、私までハッピーになりました。

 日本はまだまだ、バリアフリーの施設が整っていないところも多く、色々な苦労があり、人々の視線、対応もアメリカと比べると大きな違いがあると感じたそうです。

 医学部準備コースで学ぶ希依さんは、忙しい勉強のスケジュールを縫って、週に数回のリハビリ、いくつもの課外活動(リーダーシップ、学生会、メンター、等)でも活動しています。

 手が不自由で触診ができないので、将来は放射線科の先生を目指しています。来年からは、人体解剖も始まりますが、アシスタント(同じ学部の学生)を雇って、彼女は指示を出すことになっているそうです。

 字が書けないので、ノート取り専門のアシスタントもいます。その他、リハビリに通う車を運転してくれる人など、日常生活で様々なスタッフを必要としますが、彼女は、スタッフ一人一人の採用の面接、時間配分の調整、福祉機関との折衝など、すべてこなしています。すでに、ジェネラルマネージャーのようなスキルをマスターしています。

 希依さんのように重度の怪我をした場合、日本では1年半は入院させますが、アメリカでは2ヵ月半で退院させ、すぐに普段どおりの生活に戻るように指導されました。ボルトを頭にはめて、それを固定する器具をしたままスーパーマーケットに行ったそうです。何が起こっても対応できるよう、数人の医療スタッフが付き添い、スーパーの中をみんなでゾロゾロ回ったそうです。

 入院中ですら、学校から毎日ファックスで宿題が届き、帰宅するやいなや、校長先生が訪問して、「学校にスロープを設置し、あなたのクラスルームは、一番日当たりの良い気持ちのいい部屋を割り当てたから、早く戻っておいで。」と誘ってくださったそうです。 定期的に、希依さんのためにスタッフミーティングが開かれ、彼女にとっての最高の教育、環境を先生方、学校区の職員が知恵を絞って考えてくださったそうです。

 日本に住む私の親友は、希依さんと全く同じ障害を持っていますが、日本ではただ家の中に閉じ込めて、家族に世話を押し付けているのが現状です。親友が何かしようとすると、必ず、「障がい者のくせに。」という周囲からの圧力があり、能力を生かすことができずにいます。

 希依さんの話を聞いていると、アメリカという国のすごさを改めて見ることができました。


 

 

2013年1月8日

無事に帰国


 被災地からサンディエゴにやってきた中高生は2週間の充実プログラムを終え、無事に帰宅したそうです。

 毎日、多くのボランティアの方々の心のこもったおもてなし、様々なアクティビティを経験しました。

 帰国2日前には、日本語補習校での体験入学もしました。お昼ごはんの時に寄ってみたら、外でピクニックのようにしてみんなと仲良くお弁当を食べていました。(サンディエゴの補習校では、雨の日以外は、年中こうやってピクニックランチです。)砂漠キャンプにも一緒だった子が、クラスメートで心強かったことでしょう。

 私のお友達は、東北料理でもてなし、ホームステイも引き受けてくれました。よほど彼女の作った料理がおいしかったらしく、すごい勢いで食べていたそうです。それを見た彼女のご主人が、「明日の弁当、たっぷり作ってやって。」と頼んだそうです。

 私は、風邪を引いて出席できませんでしたが、「さよならパーティー」「空港お見送り」にも多くの方が参加してくださったそうです。サンディエゴに多くの親戚ができて、みんなが、「又すぐに戻っておいで。今度はうちに泊まっていいからね。」と声をかけてくれたそうです。

 この2週間で体験したことを糧にして、これから二人が大きく羽ばたいてくれることでしょう。協力してくださった皆さん、本当にありがとうございます。来年もよろしくお願いします。天国のMさん、これからも、彼らの成長を見守ってあげてください。




2013年1月5日

夢を決してあきらめない!


1月12日(土)6時半から、藤井希依(きえ)さんのお話を伺います。

希依さんは、現在20才で、将来お医者さんになるためにUCバークレーで勉強しています。

小学生の時、交通事故に遭い、首から下が麻痺し、現在も厳しいリハビリを続けています。大学での成績もトップを保ち、色々なクラブ活動でも活躍しています。

怪我の辛さ、ハンディを乗り越える大変さ、リハビリの苦しさを知るからこそ、自分なら患者の痛みのわかるお医者さんになれると頑張っています。

10年にわたるリハビリのお陰で、近年機能が快復しつつある希依さんなら、必ず素晴らしいお医者様になってくれると信じています。
 
今回のイベントでは、彼女のリハビリ費用の足しにしてもらおうと、収益をすべて寄付させていただきます。

お誘い合わせの上、どうぞご参加ください。






2013年1月4日

未来へ託す希望








「自分の娘が留学してお世話になった。若い時に異文化を体験することは素晴らしい事です」といって、被災地からの中高生のサンディエゴホームステイプログラムに日本から寄付してくださったMさんがが昨日亡くなられたそうです。

 長い間病気と闘い、もうあまり長くは生きられないことを知り、次の世代に希望をつないで下さっていたのでしょうか。

 Mさんの願いは通じ、被災地からの2人は、今、元気にサンディエゴでの日々を満喫しています。今日は、我が家の近くの福島出身のご家庭で東北料理をごちそうになり、泊めていただきます。そこのお宅の両方のご実家でも大変な被害に遭い、現在も苦労されているそうです。

 明日は日本語補習校で体験入学です。先生方、父兄、生徒が心づくしの歓迎を計画してくださっています。

 あさっての日曜日は、ポットラックのさよならパーティー、そして月曜日は、2週間のプログラムを終え成田に向け出発です。

 きっと2人は、今回の体験を通し、異文化に触れ大きく成長してくれることでしょう。Mさんの遺志を継ぎ、未来に羽ばたいてくれると信じています。

 Mさん、いままで闘病本当にご苦労様でした。これからは、痛みもなく、平安にお過ごしください。そして、天国で子どもたちの成長を見守ってやってください。お会いするチャンスが地上ではありませんでしたが、いつの日か、天国でお会いできると思います。その日を楽しみにしています。Mさんをご紹介くださり、一緒に寄付してくださったNさん、ご縁をつないでいただき感謝します。

 

冬から春にかけてのぽーと会

UCSD


 今年も、素晴らしい講師の先生をお迎えし、「子供たちが将来を考えるためのきっかけづくり」、「親がどのように子供たちをサポートしてべきかの指針」となるセミナーを企画していきたいと思います。

 
 とりあえず、確定しているものは、

1月12日 UCバークレーでお医者さんになる準備をしているお姉さんのお話を聞く会

1月14日 補習校の校長先生と教頭先生と和菓子を食べる会

2月 アメリカで育った子供が日本の大学に入学し、体育会系アメフト部に入部し、日本の就活を経験して学んだこと。

3月 海外で育った子供たちををまったく違った分野で世界に巣立たせた親御さんの経験を聞く会

があります。

 まだまだ、お話していただきたい講師の先生方がいらっしゃるのですが、場所の確保、時間の調整、子供たちの学校の都合などがあり、4Dパズルのようにはめ込むのが難しいです。

 
 「あの時の講師の方からの言葉によって支えられた。サバイブできた。」「スケジュール的には厳しかったけど、無理しても開催しておいてよかった。今になって考えるともう2度とあの方に来ていただくことは不可能だった。」ということが多いので、なるべく実現させたいと思います。





 

2013年1月3日

今年も頑張ろう!


 12月は、クリスマスやお正月の支度、ぽーと会の3本のセミナーの準備、UCSDの教育セミナーのお手伝いをしていたので、目の回る忙しさでした。その中で、新しい出会いもあり、多くのことを教えていただき、感謝でした。どうもカリフォルニアは人材の宝庫のようです。いつもすごい人に出会えて、目から鱗だらけです。

 なんとか全て無事に終え、新しい年の企画を考える余裕がでてきました。今年も、子どもたちと私たち親のために、素晴らしい出会いと学びの場を設けたいと思います。

 息子の願書もだいたい出し終わったので、あとは旅行代理店のような旅程アレンジでストレスのかからないものです。「最安値、最短、」で飛び、「快適な宿に安く」 泊まる方法を見つけるのは私の特技なのです。息子だけが大学訪問する時はホテルではなく体験入寮なので、「激安フライト」もしくは、「最低マイレージ」に集中します。大学が空港まで迎えに来てくれるので、レンタカーの予約もいりません。

 お正月は久しぶりに読書三昧でした。読みたくても読むチャンスのなかった本を山のように積んでおいて、バリバリ読み進むという私にとっては至福の時です。「お~!」という本にも何冊か出合えたので、時間がある時にご紹介したいと思います。

 夢中で本を読んでいると私は食事を作るのを忘れてしまうので、息子はお駄賃をもらって買いに行ってくれて、にわか成金になりました。

 

2013年1月1日

明けましておめでとうございます!


 

今年は、頑張って餅つき、おせち料理とお雑煮を手作りしました。ホリデーメニューは朝ごはんに1回食べただけで、重箱、お椀、とり皿は丁寧に手洗いして、乾かし、倉庫にしまいました。塗り物、金箔のものは、普段コレール製品を食洗器で洗う我が家には、ハードルが高く、取り扱い要注意でした。

お昼は、お餅をパニーニメーカーで焼き、パリパリにして、食べました。息子は、「夜はピザを食べたい。」と言っています。その昔、日本ではおせち料理を三が日食べ続けたなどというのは、信じられません。醤油とみりんの味付けのオンパレードは、あっという間に飽きてしまいます。

かびるといけないので、鏡餅も切り分け、我が家のお正月は終わりました。

夫は明日から出勤です。

アメリカは11月の感謝祭、12月のクリスマスと続くので、1月のお正月は短めでちょうどいいです。

休み中に息子は、アーリーアクションのプレジデンシャルスカラシップの申請書を全て書き上げ、あと数校のレギュラーデシジョンのアプリケーションを仕上げるだけです。時間があれば日本の大学にもアプライするそうです。

これから春にかけて、インタヴュー、大学訪問のために飛行機の旅が続きます。アドミッションの面接、体験入寮、講義などで実際に大学の中身を見て、教授、学生とも会って自分に一番合った学校を見つけることでしょう。

2013年は、我が家にとって、大きな変化の年になります。ぽーと会を始めてから、「変化をポジティブなこととして受け入れる大切さ」を学ばせてもらってきたので、親の私もしっかり正面から向き合おうと思います。