2012年8月16日

息子の幼馴染み (1)







息子には、日本の幼馴染みの親友が二人います。

一人目は、17歳なのにもう社会人のIくんです。彼は、小学校の頃、いじめに遭い、不登校になってしまいました。

中学、高校もうまく学校生活になじめず、私たちも心配していました。息子にとっては、かけがえのない親友なので、毎年、日本に居るときにはよく一緒に遊んだり、キャンプに出かけていました。日本社会では、息子も「よそもの」なので、気が合うのです。 親御さんは、息子のことを「外からの風」として喜んでくださっていました。

去年までのIくんは、家の中だけで過ごすことが多かったので、色も白く、華奢な感じでした。ところが、今年会ってみると、見違えるようにたくましく、日焼けをして、精悍な青年に変貌を遂げていました。

今は、彼はバイク屋さんでアルバイトをしています。ようやく好きなことを見つけ、尊敬できる親方に出会い、メカニックの道を進みはじめました。

バイク屋さんの見習いのバイト、大型バイクの免許の練習と1日中忙しいI君は、夜9時過ぎに、油まみれの洋服、真っ黒な爪、腹ペコのお腹で我が家にやって来て、驚くべき食欲で、我が家のお鍋と炊飯器を空にして(私の得意料理はカレーライス)、デザートまで食べて、いっぱいおしゃべりして帰宅します。

バイク屋さんの店長、スタッフ全員が20代、30代と若く、紆余曲折の人生を送ってきたそうです。男社会なので、規律、言葉遣いなども厳しく躾けてもらっています。Iくんの変貌振りに、日本古来の徒弟制度の素晴らしさを間近でみることができました。

自分の居場所を見つけ、頑張れる目標を見つけたIくんに、息子もすっかり感化されていました。来年又会えるのが楽しみです。




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