2013年1月28日

ギャレットのお母さん (1)


 ギャレットのお母さんのホープとは、もう12年もつきあっています。彼女は、息子が通っていた小学校のコンピューターの先生でした。

 その小学校では、毎日1時間コンピューターの時間があり、ホープ先生の楽しい授業のお陰で、生徒全員が卒業するまでに、パワーポイントでプレゼン資料を作ったり、映画を製作、簡単なプログラミングができるようになっていました。

 ホープは、シングルマザーのお母さんから育てられたので、子供の頃から「コンスタントに働きたい。」とずっと考えていたそうです。4人兄弟で、収入の低かったことが幸いして、兄弟全員がニーズベースのスカラシップで、有名私立大学を卒業することができました。

 結婚して子供ができるまでは、ハイテク企業でバリバリ働き、ギャレットが小さい頃は在宅でコンサルタントとして子供との生活を優先させました。子供が就学する時期になると通勤と子供の送り迎えを一緒にできるように、息子が入学する予定の小学校にコンピュータークラスのカリキュラムを売り込み、教師としてフルタイムで働くようになりました。

 「通勤と子供の送り迎えを一緒にできる」「夏休みを子供とゆっくり過ごせる」「子供の月謝が教職員割引で安くなる」という3大特典が魅力的だったせいか、ホープの他にも、自分の子供を同じ小学校に通わせる先生がたくさんいました。

 息子が小学校を卒業するやいなや、大学のコンピュータークラスでパートの先生のポジションを得、コンサルタントとしての仕事にも戻りました。大学の先生のカンファレンスには、熱心に出席し、コンピューターサイエンスを学びたい息子のために、情報収集を重ねてきました。

 実際に仕事をする中で、インターンシップの様子、大学卒業後の進路のインサイダー情報を聞く機会があり、私にもよくシェアしてくれました。

 「私や兄弟はニーズベースの奨学金のお陰で高い私学に通えたけれど、ギャレットにはとても通わせてやれない。年間5万ドルなんて、絶対に無理。」と早くから宣言し、それ以外の方法を探していました。

 「大学を卒業してから、子供が返済に苦しまない額」「親の老後プランに食い込まない学費」「教授の質の高いところ」「アカデミックな面だけでなく、人格形成にも力を入れている大学」というテーマで、よく彼女のお宅にお邪魔しては、大学について情報交換をしていました。中学、高校とずっとカープールで1日2回顔を合わすので、年中おしゃべりをしていました。

 人をもてなすのが大好きで、「料理は嫌いだけど、買って並べるのが得意なの。」とよくご飯をご馳走してくれました。仕事も、家庭も、友達づきあいも無理のない程度、楽しめる度合いを自分でよくわかっていて、本当に頭の良い、素敵な女性です。

 彼女から聞く大学の様子、評判は、教える側、卒業して現在仕事についている人たちからの情報なので、違った切り口です。

 

 

 

 

 

 

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