2013年1月20日

対話を続けてほしい

三景園



 先週の「校長先生、教頭先生と和菓子を食べる会」が終わって、みなさんからお礼のメールをいただきました。

 「初めて、お二人の素顔に触れることができて、よかった。」「教頭先生の教育に対するパッションを感じて、希望を持てた。」「もっと色々なお話が聞きたかった。」「今後も継続して、先生との接点を持ちたい。」など大変ポジティブな意見でした。

 現地校では、「校長先生との茶話会」が定期的に行われ、意見交換の場がありますが、補習校ではほとんどありません。

 補習校ほど構成要因にばらつきのある教育施設は、世界中どこを探してもないでしょう。生徒は、「永住」、「帰国」、「未定」、「数年で帰国のつもりが、知らない間に永住になってしまっていた」」などアメリカに在住する理由も様々です。

 もちろん、子供たちの日本語レベルも様々です。親が学校に期待するレベルも、「日本で受験(中学、高校)を控えているので、本国の子供と遜色ないレベルをキープしたい。日本の学校で浮かないように、なるべく思考もマナーも日本そのままで指導してほしい。」「日本の大学の帰国枠で受験なので、SAT等のアメリカでの学力をメインに選抜される方法なので、現地校の勉強を大切にしたい。」「日本の理系の大学を受験する予定なので、理数科目を日本語でマスターしなければならない。海外生活が高く評価される帰国枠とは違う選考方法なので、厳しい。」「日本人としてのアイデンティティ保持として、補習校を考えている。」と達成目標が全く違います。

 指導される先生方も、日本で生まれ育った子供に5日かけて教える内容を、海外育ちの子供に対して1日で教えるという難題を負わされ、大変です。

 この問題は、みなと学園だけではなく、世界中の補習校、全日制日本人学校が抱える共通の悩みのようです。

 2011年に開催された事務長会議の議事録でも、各地で抱える問題が浮かび上がっています。

 海外に育つ子供は、グローバル社会の中で、日本の将来を担う大切な人材として活躍してくれるはずです。この子供たちが、素晴らしい学びの機会を得られる場としての補習校、日本人学校がよりよいものになるよう、これからも先生方、親も対話を続けていきたいと願っています。



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