2013年10月19日

ふるさと自慢 (その2)







カープは残念ながらクライマックスシリーズで巨人に3連敗し敗退しましたが、一夜明けて広島市の大型商業店などでは、健闘をたたえるセールが始まりました。名付けて「感動ありがとうフェア」で、あちらこちらで値引きセールを始めました。

どんだけ、広島県人はポジティブなんでしょうか!


ところで、ポジティブと言えば、戦後の廃墟の広島から生まれたパン屋さんアンデルセン(タカキベーカリー、リトルマーメイド)も大変前向きに歩んできて、今では国内のみならず、アメリカ、香港、デンマークにまで進出しています。

 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%82%AD%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%BC

 
http://www.andersen-group.jp/group/


http://usa.andersenbakery.com/



最近「アンデルセン物語」(新潮社)という本を読みました。





http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%B3%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E9%A3%9F%E5%8D%93%E3%81%AB%E5%BF%97%E3%82%92%E9%81%8B%E3%81%B6%E3%80%8C%E3%83%91%E3%83%B3%E5%B1%8B%E3%80%8D%E3%81%AE%E8%AA%87%E3%82%8A-%E4%B8%80%E5%BF%97-%E6%B2%BB%E5%A4%AB/dp/4103031522/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1382193289&sr=8-1&keywords=%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%B3%E7%89%A9%E8%AA%9E

この会社のすごいところは、おいしいパンを作り続けて、会社を拡張させただけではなく、「パンのある豊かな生活の提案」「クオリティーの高いライフスタイル」を発信しつづけたことです。

そして、利益のかなりの部分を従業員の教育に投資してきました。アメリカのビジネススクール、CIAなどの名高い料理学校に留学できるシステムが固定レート時代からありました。

苦労して開発した冷凍パン生地の技術の特許を取り、パン職人たちが夜2時から働かなくて済む労働環境を作りました。その技術を囲い込むことをせず、すべてのパン業界が使えるようにしました。このことで、私たち消費者は、おいしい焼きたてパンを気軽に楽しめるようになりました。

障がい者の雇用促進のためにスタートしたスワンベーカリーもアンデルセンの冷凍パン生地を使うことで、品質を保つことができるそうです。

http://www.swanbakery.jp/swan/

パンのビジネスでは全くの素人だった創業者の高木夫妻は、大変な苦労をされましたが、内村鑑三の「「デンマルク国の話」に勇気を与えられ、ことあるごとにこの本を読み返したそうです。

「国は戦争に負けても亡びません。実に戦争に勝って亡びた国は歴史上けっして少なくないのであります。国の興亡は戦争の勝敗によりません、その民の平素の修養によります。善き宗教、善き道徳、善き精神ありて国は戦争に負けても衰えません、否、その正反対が事実であります。牢固なる精神ありて戦敗はかえって善き刺激となりて不幸の民を興します。デンマークは実にその善き実例であります。」(岩波文庫)



原文は青空文庫でも読めます。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000034/files/233_43563.html


私は子供の頃からおいしいパンを食べられただけでなく、いながらにして北欧の文化に触れ、素晴らしい理念を目に見える形にしたお店で食事を楽しむことができ、ラッキーでした。


 

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