2012年10月17日

コミュニケーションツール




私は実家の父や母と毎日電話で話しています。個性がお互い強すぎて、炎上していまうことが多々あります。それでも、一応お互い安否を確認できるという意味では、目的を果たしています。

日本の魔法瓶の会社が、実家の親の魔法瓶をネットでつなぎ、使用状況を子どもにリアルタイムで知らせてくれるサービスも数年前から始まり、「お茶を入れて飲んでいる=達者である」ことがわかるようになっているそうです。湯沸しポットの使用頻度で、生活のリズムを知るというのは、なんとも日本的です。でも「お出かけ好き」や「旅行をいつもして、出たり入ったり」のお年寄りには、向かないシステムかもしれません。

昔のヨーロッパからの移民の方の話を思い出しました。若い頃、単身移民して、新天地アメリカで夢中で働き続ける中で、母国の書き言葉が怪しくなり、故郷のご両親に手紙が書けなくなり、ついに音信普通になって、そのうちご両親は子どもの安否を気遣いながら寂しく亡くなったそうです。 当時は電話をかけるなどということはなかったので、手紙が書けないことは、即音信不通に繋がってしまったのでしょう。そして、移民労働者の賃金で、里帰りのため大西洋を横断することは無理だったのでしょう。

マイナーな言語過ぎて、代書サービスなんかもなかったのかしら? せめて絵手紙だけでも、気持ちは通じたかも…と妄想が止まりません。

今は、本当に良い時代になりました。家族同士は無料なので、東海岸のお子さんと毎日携帯電話で話している友達もいます。息子は、「お母さんも僕と毎日テレビ電話で会話したかったら、iPadを買えばフェイスタイムで無料だよ。今のうちに、使い方を教えて上げられるよ。」といかにも裏がありそうな、親切な申し出をしてくれています。

どうせ、私に新型を買わせて、自分の古いのと交換しようというに決まっています。この頃は、親も賢くなって、やすやすとは、ひっかりません。それに、フェースタイムだろうと、スカイプだろうと、電話にでなければ、会話は成り立ちません。今でも私からの携帯電話を無視する息子が、私の顔が見たくて、毎日フェイスタイムをして日々のこまごましたことを私に教えてくれるなんてことは、金輪際ありえません。よって、私には、iPadは必要ありません。

そうそう、私が持っているような古臭い携帯のことを、「ガラパコス携帯」通称「ガラケー」と呼ぶのだと、日本のお友達が教えてくれました。私は、ガラケーで充分です。

2 件のコメント:

  1. 私も移民の2世が
    気がついたら、親の言葉で書くことができず、対面ならばともかく電話では挨拶程度しか話せなかったので(聞くことは理解できても話すことができない)、親の母語を勉強させたほうがいいと忠告されたことがあります。
    日本でIphoneを手に入れましたが、使うのに四苦八苦。電車の中では、みっともなくて使えません。

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  2. 中田さま、

    若い子たちは、iphoneを片手でものすごい速さで操っていて、見ているだけで惚れ惚れしますね。電車の中では使えない気持ちよくわかります。私も、iphoneデヴューの日までに、まずブースキャンプでこっそり特訓してからじゃないと駄目でしょう。

    対面でも言葉数が最低限の息子が家を離れ、私にどんな電話がかけてくるのか、なんとなく想像がつきます。昔の電報みたいに、「カネオクレ」みたいなんだろうな~。

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