退院した母の体調が落ち着かないので、父はまだ「ケアー付高齢者賃貸住宅」にいます。
新しい生活になじめるか心配でしたが、思ったより楽しそうに過ごしています。
私が帰国してから数回訪問しましたが、いつも入居者のお年寄りや施設のスタッフの方に呼び止められて、「アメリカからお帰りになったのですね!お元気でよかった。」と父の近況を色々な角度から教えていただきます。みなさん、ニコニコして父のことを話しています。
父の部屋にいるとひっきりなしに、お客さんが訪問してくださいます。入居者の方もいれば、長年お付き合いのあるお友達、仕事関係と年齢もまちまちです。
冷蔵庫を開けてみると、みなさんがプレゼントしてくださった果物、お菓子で溢れています。
あるおじいさんは、父の部屋が殺風景だというので、自分で撮った花の写真を7枚と写真立てを持ってきて、「毎日絵を取り換えて、美しい花を愛でなさい。」とフレームの開閉のやり方を丁寧に説明していました。
父の表札を美しく飾ってくださった方もいます。
お散歩コースに父の施設訪問を加え、「今度はあなたに何を持ってきてあげようかと、いつも考えるのが楽しいです。栗がおいしい季節なので次は栗を茹でてきましょう。」とおっしゃるおじいさんもいます。
みなさん、父を喜ばせようと知恵を絞ってくださって感謝です。介護スタッフの方たちも「何をして差し上げてもニコニコ喜んでくださるので、私たちまで楽しくなる。」とコメントしてくださいます。
父のように、自分が年をとり、力弱った時、人からの好意をありがたく、素直に受け取れる資質は、人々の暖かい気持ち、優しい気持ちを引き出し、スムーズに社会を循環させる作用があるなあと感心します。
私も元気な間は、困っている方のお手伝いをし、病気になったり、年を取り、自分のできない事が多くなったら、人の好意を素直に受け入れる柔軟性を持ちたいと思う今日この頃です。
宮沢賢治の雨にも負けずではありませんが、
返信削除そういう人に私もなりたいです。
中田さま、
返信削除昨日ヘルパーさんと話をしたら、父は「ニコニコありがとう教」の教祖さまって施設で言われてるそうです。喜んでいいいいのやら…