2012年2月17日

親にとっての補習校

Cherry Blossom by Yori

なかたさんからコメントを頂いてから、親にとっての補習校のことをずっと考えていました。

確かに役員、ボランティア等、日本の学校よりも、色々親が手伝わなければならないことの多い学校でした。海外育ちの子供に文科省のカリキュラムを詰め込むことは、親として心痛むこともありました。

でも、振り返ってみれば、辛いことより楽しかったこと、勉強させていただいたことの方が何十倍もありました。

先生方も海外で子供さんを育ててこられた経験者なので、的確なアドバイスが我々親にとってどれほどの助けになったことでしょう。

特に高等部の先生方は、お子さんが既に成人されているので、「うちも色々苦労しました。苦しんでいるのは、お宅だけじゃありませんよ。今は苦しいけれど、必ず乗り越えられますよ!」というスタンスが有難いです。

壮絶な親子喧嘩のあと、補習校に伺って、空時間の先生に愚痴をこぼすと、「ハハハ、ご本人は大真面目でしょうが、なんか笑えますね。」と言われて、思わず私まで笑ってしまったことがあります。ちょっとだけ、視点を変えることで、煮詰まらずにすんだことが何度あったことか!

そのあと、子供に「お母さんをあんまり心配させるんじゃないよ。」説教してくださったそうです。

日本の文化、価値観をそのまま引きずって、アメリカでティーンエージャーを育てることがあまりに大変だったので、親と子両方にとっての緩衝材としての補習校には、いくら感謝してもしきれません。

4 件のコメント:

  1. 戦前の軍人さんのことばではありませんが、
    補習校の教育の成果が現れるのは、20年後と思っています。
    少なくとも、補習校に学んだ子は、どこの国に住んでも、その国の言葉がたどたどしい外国人を馬鹿にすることはしないでしょう。

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  2. 「教育の成果が現れるのは20年後」って何という奥深さでしょうか!

    親はすぐに目の前の数値、結果に右往左往してしまいますが、確かに、子供たちが巣立ち、働き、結婚して自分の子供を育てる頃に教育の成果が現れるのですね。

    補習校のお陰だと思いますが、息子が日本の学校に体験入学させていただいた時、クラスメートに海外からの労働者のお子さんがいらっしゃいました。日本にずっといる子供は、そのお子さんの日本語をバカにしていましたが、息子だけは「日本に来てから、まだ2年しかたっていなにのに、上手だよ。」とたいそう褒めていました。言語のネイティブ生活しか経験していない子供には見えない努力、苦労が補習校の子供には理解できるのは、一生の宝物ですね。

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  3. 我が家も幼稚園から12年間、補習校にお世話になりました。
    当地は土曜日の午前中4コマだけの補習校ですが、
    それだって毎週土曜日に学校があるというのは
    子供にとっても大変、(親にとっても)で何度やめてしまおうかと
    思ったことか。
    うちの補習校では作文コンクールや漢字検定を取り入れて
    いるので、それもかなりの負担になっていましたね。
    でも、補習校のおかげで、日本語だけでなく文化や日本人の事
    色々学んだと思います。

    息子が卒業式によんだで在校生への送辞で、
    「やめてしまいたくなる事があると思うけど、ガンバレ。
    きっとあとで頑張ってよかったって思う時がくるから」と。

    まだまだ、補習校で学んだものが開花するのはこれからです。

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  4. ボンママさんのすんでいらっしゃる地域でも、補習校があるのですね。

    息子さんの在校生へのメッセージ、「きっとあとで頑張ってよかったと思う時がくるから。」って、本当にいい言葉ですね。

    うちの子も、いつの日か、補習校で学んだことの価値がわかってくれるといいなあと思います。

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