2013年1月24日

グローバル企業の危険性と若者の内向き志向


 アルジェリアで人質になり犠牲になられた方とご家族の方のことを考えると、胸が痛み、つらくなります。ご冥福をお祈りするばかりです。

 日本のニュースを読むと、人質になった方のご家族は「無事に脱出」「殺害」という全く違う情報に振り回されて、苦しみが何倍にもなっていたようです。

 我が家も、夫が電力開発の国際部にいたので、いつこのような状況になってもおかしくない状況でした。世界開発銀行,民間の投資銀行で資金調達、海外の企業に電力開発を依頼してインフラ整備するような国は、やはり危険も多く、そのプロジェクトにかかわる人間は、いつも命を懸けて出張していました。

1.出張前に黄熱病、コレラといった普段耳にすることもない病気の予防接種をし

2.現地で怪我をしたり、病気になっても、衛生状態が信頼できない医療器具を使わないよう、注射器、メス、はさみといった基本キットを持ち歩き

3.高額の誘拐保険に入り、いざ誘拐されたら相手と交渉してくれるプロを雇う。(テロリスト、地域紛争、などそれぞれの専門分野が違います。国によっては、誘拐は立派なビジネスとして確立されており、紳士的な取引がスピーディーに行われるそうです。)

というものものしさでした。社員を危険にさらし、莫大な経費をかけてプロジェクトを完成させても、費用を回収できないリスクが高すぎるので、ここ数年は、海外でのプロジェクトを見直すようになっています。

世の中全体がグローバル社会にシフトしていくのは避けらないにしても、安全確保という面できちんと考えなければなりません。

我が家の息子は、幼い頃から、決死の覚悟で父親が出張するのを見て育ったので、すっかり臆病になり、大学のスタディーアブロードも安全といわれている国のみに行きたいそうです。危ないこと、不潔なことに対して、必要以上に恐れを持ってしまい、残念です。親の世代があこがれた、ヨーロッパへバックパック貧乏旅行など、息子にとっては、とんでもないようです。友達の間でも、「卒業旅行をしよう」などという話は一切出ないそうです。

ヨーロッパなら、ホテルに泊まり、途上国にボランティアに行くなら、先生や親と一緒にきちんとオーガナイズされた状態で、しかも受け入れ態勢がきちんとしていることがわかってから行くのが筋なのだそうです。今の子供は、よその国に土足で踏み込むような無礼なこともしないでしょう。アドベンチャーはないけれど、文化摩擦を起こすこともなさそうです。

日本の若者が内向き思考になっているというのも、やはり安全志向からなのでしょうか?若者が、自分の身の安全を考えるあまりに、他者を排除したり、異なったものに対してネガティブに感じたりすることにならなければいいと、心配です。




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